彼岸花の咲く土手

〈撮影:2022年9月30日〉

彼岸の時期になると不思議と咲くのが彼岸花。この日は彼岸から1週間ほど経っていましたが、吐山地区のNさん宅前の土手は鮮やかな赤色に染まっていました。

彼岸花は、地方ごとにソウシキバナ、ハカバナ、ユウレイバナなどの呼び名があり、都祁の辺りでも、
「家に持ち帰ったら、火事が起こる。」
という言い伝えとともに、カジバナとも呼ばれます。燃えるような赤い色が火事を想像させるからでしょう。でも、実はもう一つ大きな理由があります。それは、この花の球根が毒をもっているから。子どもが球根を掘り返して口に含むことがないよう、戒めとして伝わったと考えられます。
彼岸花の毒は人間だけではなく、イノシシやモグラ、ネズミにとっても厄介者。ですから、昔の人は彼岸花を田や畑の畔に植え、これらの動物の侵入を防ぎました。先人の知恵には敬服するしかありません。

写真を撮り終えて車に戻ろうとすると、土地の所有者であるNさんが田圃で作業をされていたので声を掛けました。かつて旧吐山小学校で一緒に勤め、わたし(校長)もお世話になった方です。
今年は台風で稲が倒れ、それを乾かすために濡れた稲を天日干し(はさがけ)したと話されました。車に乗り込む前に、手前に咲いていたコスモスとともにカメラに収めました。

登録日: 2022年9月30日 /  更新日: 2022年9月30日