色のない虹
〈撮影:2023年11月22日〕
この日の朝は快晴。ところが、地表近くは霧に覆われ、幻想的な風景が広がっていました。その一つが上の写真。通勤途中に撮った写真です。見ていただくとお分かりのように、この虹には色が付いていません。これは「霧虹(きりにじ)」と呼ばれる現象。虹と同じような気象条件のときに発生しますが、水滴が霧のように小さいために太陽の光が虹色(七色)に分散せず、白にしか見えないのです。そのため、白虹(しろにじ)と呼ばれることもあります。都祁のシンボル、都介野岳の山容も、薄い霧の上に浮かんで見えました。
霧の中に入っていくと辺りは真っ白。葉を落とした柿の木は『モチモチの木』の挿し絵を担当した滝平二郎の切り絵のようでした。
※『モチモチの木』は3年の国語の教科書(光村図書)に載っています。挿し絵を担当した滝平さんが、この作品の作者である斎藤隆介について回想している記事を以前アップしたことがあります。興味のある方はこちらをクリックしてみてください。